「この歯はもう残せないので、抜いてインプラントにしなくてはいけません」
と歯医者さんに言われると、皆さん、とてもショックを受けると思います。
一昔前ならドクターにそう言われたら仕方ないその通りにするしかないか、とインプラント治療を選択した人も多くいたと思いますが、今は、何とか「歯を抜かずに済む方法はないのか?」とインターネットで色々な情報を調べるのではないでしょうか。
おそらく、このホームページにたどり着いた方の中にも、きっとそのような方も多いと思います。
たしかに、「歯を抜かなければならない」と歯医者さんに言われ、歯が元々ない人にとってインプラントを選択することは適応条件さえしっかり満たしていれば、ベストな選択であることは間違いないと思います。しかし、歯科用顕微鏡が実用化されつつある昨今以前よりも抜歯せず歯を残せる場合も増えてきています。つまり、医療技術の進歩により昔ならインプラントになっていた歯が現在だと残せるようになってきているのです。ですから、「抜歯しなくては駄目ですね」と言われた場合の選択肢は
①その先生を信じてそのまま歯を抜く
②残せるかどうか他のドクターに診断を仰ぐ。
この②がいわゆる、セカンドオピニオンです。この場合、同医院の他のドクターよりも他院のドクターの方がより客観的に診断してもらえる可能性があるので他院の受診を推奨します。歯を抜かないといけないと診断した先生にセ直接カンドオピニオンを聞きに他院に行きたいとは言いにくいでしょう。もし時間が許すのならばこっそり行くのも一つの方法かもしれません。仮に、セカンドオピニオンの事を担当ドクターに告げた時、もしそのドクターが嫌な顔をしたらその医院には通院しない方がいいかもしれません。なぜなら自分の診断に自信があるのならば、正々堂々とどうぞ行ってくださいと言うはずです。
では、歯を残すためセカンドオピニオンとしてどのような医院を選べばいいのでしょうか。私は、以下の5点が重要だと考えています。
①歯科用顕微鏡があるだけではなくちゃんと治療で使用している。
⇒ 飾りとして設置しているのではなく、治療のほとんどで使用していないと駄目です。歯科用顕微鏡がないと、虫歯の取り残しや取り過ぎがどうしても起きてしまうのです。
②虫歯や根管治療の際にラバーダムをしている。
⇒ 唾液の中にも多くのばい菌がいます。ラバーダムと呼ばれるゴム製のシートを歯にかけていないと、感染のリスクが高くなってしまいます。
③治療のアポイント時間として1時間以上確保している
⇒ 真剣に歯を残そうと考えた時、顕微鏡下でラバーダムを使用した治療となるとそれなりの時間がかかります。短時間だと満足した治療を提供するのは物理的にも困難です。
④治療代が相場より高い
⇒ 本当に良い治療をしたいと考えている医院はそれなりの時間・材料・最先端技術を提供するためにそれなりのコストがどうしてもかかってしまいます。決して高ければいいということではないですが、治療代が安いというだけで医院選びをしない方がいいと思います。
⑤CTを設置している
⇒ 歯を立体に把握するための必須機器です。これがないと特に他院で抜歯と診断された歯に関してはしっかりした診断ができない場合が多々あります。
このサイトでは、歯を抜く前やインプラントをする前に、自分の考え方に合った歯科医院の選び方について、「歯を抜かない専門ドクター」としての目線で、なるべく専門用語を使わずに分かりやすく解説しているので、ぜひ参考にして頂けると幸いです。
