歯を抜かない専門ドクターが解説｜セカンドオピニオンとは

セカンドオピニオンとは、現在かかっている歯科医院もしくは過去にかかっていた医院による診断や治療法について他の医院での意見や治療方針を聞き患者が自分に合った治療法を選択するために参考にする行為です。

歯科医院の数もいまやコンビニより多く、治療方針や考え方も様々であることから患者からするとどこで治療を受けるか悩まされることが多いと思います。しかし、その反対に患者が自分に合う医院を自由に探すことのできる環境にもなっているのです。その手段としてセカンドオピニオンがあるます。

セカンドオピニオンというと大学病院の受診を考える方もいるかもしれませんが、今や、歯科治療も細分化されており一般の歯科医院でも歯周治療、歯内治療、補綴治療、矯正治療、口腔外科などその専門となるスペシャリストの先生が多くなっているため大学病院と同じくらい専門知識をもっていたり、専門治療を受けられるようになっています。

「治療方針も、その専門に沿ったものとなりやすいのです」

同じ状況の歯であっても、抜歯と判断する医院もあればその歯を残すと判断する医院もあります。また、保険治療で処置できるという医院あれば、マイクロスコープ（顕微鏡）を使用して自由診療で処置しなければ耐久性をもたせられないという医院もあります。それぞれ、メリットとデメリットがあり何が正解とはなかなか言い難いのが現実ですが、少なくとも担当医師と患者との間に目指す治療のゴールに差がありすぎるのは良いことではないと思っています。

たとえ患者さんが手当たり次第セカンドオピニオンを受けても、その医院のコンセプトが分かっていないと、全く参考にはなりません。つまり、ホームページや口コミから、その医院がどんな治療に強みをもって診療しているかの情報を得て、セカンドオピニオンを受けるべきなのです。その情報が自分の希望すること（見た目、機能、保存、耐久性など）と合っているところに行くと良いと思います。

そうすることで、そのために必要な治療（インプラント、矯正、歯周治療、審美治療、マイクロスコープ治療、義歯など）が見えてくるはずです。良い歯医者さんとは、ある一方ではよくても、他方でも必ず良いとは限らないともいえます。

例えば、歯をなんとか残したい（保存したい）と考えている患者さんが、インプラントを得意としている医院にセカンドオピニオンを求めても合うはずがないですよね？その場合は、マイクロスコープを主に扱っている医院や、歯周病治療を専門の医院を訪れるべきです。そのどちらを受診するかは、その歯がどんな状況で何が原因で保存が難しいと診断されたか知ることで 判断できます。

もし、どちらの専門の歯医者さんに行けばよいのかが分からない場合は、受診する先の医院で診査診断されるため、そこで確認しても良いと思います。

歯は一度削ったり、抜いたりするともとにはもどらないため、しっかりと納得した上で治療を開始してください。そして、どんな治療法においても100%ということはないので、どれだけセカンドオピニオンを受けようと最後は治療を受ける先生をどれだけ信頼できるかが大事だと思います。

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